溶接の講習 実技編
溶接の外部講習を受講した.
学科についての学びと不満は前日にブログで述べた.
さて,今日は実技講習を受けた印象をここに記録しようと思う.
溶接は今までで3回ほど行った.
1回目は大学2年生のときの実習
2回目は会社に入社して,工場で溶接実習をしたとき
3回目は会社の作業場で鉄部品を溶接したとき
それで今回は4回目となる
アーク溶接を行ったのだが,まず火を出すことがスムーズにできなかった.
アーク溶接は火花のもととなる溶接棒をホルダーではさんで
くっつけたい母材にこすりつけることで火が出るのだが,
最初はタッチするかのごとく近づけたため,母材に溶接棒がくっついて火が出なかった.
これが最初の関門
それで火が出ると 次は溶融した金属を盛るために溶接棒を動かす段階である.
これもアーク(火花)が出るにつれて溶接棒が短くなり,離れすぎないように母材に近づけながら動かす必要がある.
実はこの動かす作業が実習中もなれなかった.何せ動かす速度が溶接の仕上がり
金属部の盛りあがりのきれいさが変わってくるのだ.
私みたいな初心者だと溶接棒を動かす速度にばらつきがあるため,早すぎて面がでこぼこしたり,逆に遅すぎて,金属の盛り上がりが高くなっているところがあったりと
起伏が出てくる.
普通にまっすぐ溶接するのでさえ,難しかった.
それをすみ肉溶接といった斜め45度に行う,溶接であったり,
バーチカルまたはホリゾンタルでの溶接はさらに汚く仕上がりそうだ.
バーチカルは壁に対して縦に行う溶接で,ホリゾンタルは壁に対して横方向に行う溶接のことである.実習は床面に横方向または縦方向に溶接することが主であった.
ウィービングも行った.
これはただまっすぐに溶接するのではなく,溶接幅を広げる方向に溶接棒を動かしながら,溶接方向に動かす方法だ.これも幅を広げる動きのピッチが大事で
ピッチが広すぎると高さが一定にならなくなる上に模様がくっきりできてしまう.
すみ肉溶接を行った.
すみ肉溶接は水平,垂直に組み合わさった板をくっつける溶接であり,組み合わさった角で溶接する必要がある.これは溶接棒を動かすというより,溶接していくときにアークを出しながら短くなる溶接棒に合わせて,溶接を進める感覚で行くと
きれいにしあがるとのこと.私自身は溶接棒を押し付けると,材料ごと動くのではないかと心配していたので,あまり押し付けられなかった.それで一部場所を見失ったずれた跡が見受けられた.
今回の実習で行わなかったが,会社では作業する場面が出てもおかしくない.
溶接はやった量だといわれてるが,うまくできないとへこむよね,うん.
今後に生かすことがあるとすれば,
・溶接棒を母材から離さないように維持すること
・溶接棒をこすりつけて火をだすこと
・すみ肉溶接は45度におしつけて,溶接棒の減りで溶接を進めること
・ウィービングはピッチを小さくだけど,速度は早めのほうがいいかも
これらは今後も覚えておきたい.
実際に体験したことをまとめるって難しい.これを理解できるのって溶接を知っている人だよね.例えば小学生に溶接って何って,聞かれたら
今のボキャブラリーや表現力で答えるとすると
「電気が通ることで火花が出る棒を鉄板とかに近づけて,鉄板を一回とかしてそれがかたまったときに他の部品とくっつける方法」
かな.これでもわかりづらい.
表現するのにも考えることが必要かもしれない.
溶接という技術を学んだ報告でした.